アウトソーシングが充実した現代においては、様々な働き方、多様化した雇用形態があります。しかし、雇用形態が違いながらやっている仕事は同じ、つまり賃金の格差が生じているのも事実です。現状の雇用形態の問題をさぐります。
正規雇用と非正規雇用
正規雇用
正規雇用とは一般的には正社員のことです。正規雇用の主な特徴は、フルタイム以上の労働(残業も含めて)形態で、雇用期間の期限は無く(終身雇用)、福利厚生も充実している待遇の労働者で、賃金形態も年功序列型が多かったようです。殆どは労働組合に加入しており、昇進や昇格も勤続年数によってエスカレーター式に一定の役職に就くことが多くなっていました。また、社会的な信用も高い傾向にあります。しかし、バブルの崩壊以降は、終身雇用への疑問や年功序列への批判などから成果主義に変化していきます。デフレ不況と共にリストラが叫ばれ、正規雇用の不安定要素が増え始めました。そして、ここへ来てホワイトカラー・エグゼンプションが提案され、正規雇用の労働コストの圧縮が問題になり始め、正規雇用の変化が見られます。
非正規雇用
非正規雇用とは一般的には雇用期間が決められており、短期の契約が多く、契約期間をその都度更新しなければなりません。賃金はおおむね時間給や、日給で精算されます。種類はパート、アルバイト、嘱託、非常勤、臨時職員、契約社員、請負などがありますが、呼び名での法的な区別は無く、それぞれの会社によって勤務形態は変化しています。ただ、派遣社員は労働者派遣法によって業種が限定されています。しかし、バブル崩壊以降のアウトソーシングの充実とともに非正規雇用の割合は増え続け、現在では全労働者の30%まで増えてきています。その流れから正規雇用と非正規雇用の処遇の差が問題になってきています。
パート
パートタイム(Part Time)職員のことで、一般的には主婦の短時間労働をイメージしますが、法的には具体的に定められているわけではありません。
アルバイト(Arbeitドイツ語)
学生の短時間労働をイメージしますが、法的には特定されていません。また、学生以外のアルバイト労働者をフリーターと呼ぶこともあります。
嘱託
一度退職した職員を、低賃金で再雇用した職員のことです。天下りの場合は低賃金とは限りません。
非常勤、臨時職員
非常勤講師や非常勤職員があります。大学や専門学校、高校で専門の科目のみを担当する講師で、学校の人件費コストの削減のため、殆どの大学や専門学校では、大量の非常勤講師を雇い学校経営がされています。また、非常勤職員や臨時職員は主に役所関係に多く、やはり人件費の削減のため雇われることが多いようです。
契約社員
高度な技術や専門的な知識を持つ労働者が、おおむね1年契約で働くことです。プロ野球で言う所の「助っ人外人選手」的な意味合いが強く、雇われる側も自分のライフスタイルに合せて働くことを、好んでいるようです。
派遣社員
まず派遣会社に登録し、派遣会社から勤務先に行って働く雇用形態です。労働者派遣法に基づき業種が限定されていましたが、2004年の法改正によって業種が拡大し、派遣社員は増加傾向にあります。最近ではテレビドラマ「電車男」や「ハケンの品格」なども放映され、メジャーな存在になっています。
請負
ひとつの仕事を単価で行い、掛かった経費や時間は請け負った側が持ちます。ブルーカラーやガテン系に多い雇用形態です。