ホワイトカラー・エグゼンプション

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ホワイトカラー・エグゼンプション
アメリカの仕事の実態
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アメリカの仕事の実態

現在のアメリカではブルーカラー離れが深刻な問題になっていて、日本の自動車メーカーのアメリカのとある新工場では、ブルーカラー従業員の就職が確保できず、他の工場から応援をもらって、なんとか新工場の立ち上げに間に合わせたそうです。原因は1990年代以降のITバブルで、ブルーカラー労働者がホワイトカラーへとシフトしていったものと思われます。また、アメリカに於いてはホワイトカラーとブルーカラーは区別して呼ばれることは、差別的な要素が多分に含まれることから、少ないようです。

アメリカのホワイトカラー従事者

現在アメリカのホワイトカラー従事者は全労働者の71%を占めており、このうちエグゼンプト労働者は19%と言われています。ホワイトカラー労働者の大多数を占めるノン・エグゼンプト労働者ですが、これは日本で言うところの一般職員に当たります。週40時間を越える部分の労働に対して50%増しの賃金が支払われることになっており、公正労働基本法や労働組合によって厳しく監視されています。実際には週40時間を越えることは殆ど無く朝9時から夕方5時までの、いわゆる9−5(ナイン・トゥ・ファイブ)の労働時間で、週末の土曜日と日曜日は家族と過ごすのが普通のようです。

アメリカのホワイトカラーの仕事内容

アメリカのホワイトカラーの仕事内容は、ジョブ・ディスクリプションという職務内容記述書なるものが就業契約の際に決められ、何を誰の指示でやればよいのか文書化されています。このジョブ・ディスクリプションに書かれている作業だけをやればいいのであって、書かれていない作業はやらなくて良いのです。もっと言うと、書かれていない作業はしてはいけないのです。同僚が大量に仕事を溜め込んでいても、日本のようにちょっと手伝ったり、ということはしてはいけないのです。その背景には、契約していない仕事は評価できないといった発想や、契約以外の仕事をすることは他の契約者の仕事を奪うことになるといった考え方が浸透しているためです。こういった事情から、日本からアメリカに転勤になったりすると、日本人は非常に戸惑うようです。特に上司としてアメリカに行った場合に、ジョブ・ディスクリプションに書かれていない仕事を頼もうと思っても頼めないことが多く、結局自分で抱え込んでしまうケースが多いようです。

アメリカの職務内容に対する教育

アメリカでは小さい頃から職務内容に対する考え方がしっかり教育されています。アメリカの学校では、日本のように掃除当番がありません。専任の掃除を仕事とする掃除業担当の職員がいて、「子供が掃除をすることは、その人の仕事を奪うことになる」と小さい頃から教え込まれています。そんな環境で、自然と職務内容に対する考え方が形成されてくるのです。この教育の考え方から違う日本に、ホワイトカラー・エグゼンプションを持ち込んだところで、到底機能するとは思えません。

ホワイトカラーのオフショアリング

2004年以降ホワイトカラーの海外流出が目立ち始めています。特にインドへのオフショアリングが顕著で、IT関連業を中心にIBM、マイクロソフト、GE、JPモルガン、ベストバイなどがインドの企業にサポートセンターのオフショアリングを実施しました。また、バンク・オブ・アメリカでは4,700人のリストラを実施し、代わりに時給の安いインド人労働者を5分の一の人件費でオフショアリングするなど、アメリカのホワイトカラー労働者にとって深刻な問題となっています。また、中国へのオフショアリングも問題になっており、マイクロソフト社の北京研究所には180人のプログラマーがおり、そのうちの60人はアメリカでの博士号を取得しています。このようなホワイトカラーの海外へのオフショアリングを、アメリカの労働組合は不当なものだとして訴え続けてきましたが、現在のところアメリカのホワイトカラー労働者に有利な裁定は下されていません。